腐った職場を去るタイミング 天山遯上爻が教える立派な撤退

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仕事そのものは嫌いじゃない。
むしろ、やりがいもあるし、成果も出してきた。

──でも、周りの人間がどうにも“うわー”で、もう限界。
今回は、モラルの低い職場に疲れたときに出た、天山遯(てんざんとん)上爻はどういうものか?
その象意と心構えを解説していきます。

仕事は好きだが環境が悪い職場の引き際とは?

占いお願いします。仕事が嫌になってきました。仕事運をタロット占い、占い、お願いします。

内容は好きですが
人間が、うわーっていうか
モラルひっく
っていう男ばかりでウンザリです
自分以外男の職場です。

引用元:ヤフー知恵袋占いカテゴリー

まず、いきなり占うのではなく、背景を整理していきます。
この質問者は女性ですが年齢は不明です。
そして、仕事自体は好きなのですが、一緒に働いている人のモラルが低くてウンザリしていることが書かれています。

これは、もしかしたら不法行為が横行しているかもしれません。
もしくは、不法行為とはいかなくても、グレーゾーンで阿漕なことをしているかもしれないですね。

 

こうして背景を整理して、この職場での仕事運を占ったところ、天山遯上爻が出ました。
この卦の遯とは撤退や遁走といった、物事から隠れたり逃げたり撤退することを示しています。
仕事運を占って天山遯が出た場合は、仕事から手を引くとかその職場を辞めることを示しています。

上爻の爻辞は「余裕を持って退く。何をしても不利なし。」となります。
これは何の説明もなく、今の職場を辞めることを推奨しています。
もはや、相談者にとって今の職場に留まる理由がないため、早く逃げることになります。

余裕を持って退くということで、今の職場では粛々と仕事をこなしつつ、水面下での転職活動をしていく時期です。
今から、同業他社や似たような職種の転職活動をして、早めに今の職場をオサラバしましょう。

天山遯と初爻~上爻の解説

今回は占いの結果が明快過ぎて、書くことがなくなりました。
そこで、今回出た天山遯についての解説をしようと思います。

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天山遯は上卦ー天(乾)✕下卦ー山(艮)の四陽二陰で、天(乾)の権力者や強者から静かな山に退くことを示しています。
汚れた世俗から距離を取って、山に隠遁生活をする隠者・賢者・仙人のような生き方をするようなイメージです。
今回の相談のモラルの低い社員のいる職場から退くというのは教科書どおりのムーブになりますね。

初爻:遯尾。厲。勿用有攸往。
意味:退こうとしているが、まだ尻尾が残っている。危うし。動くな。

退きたい気持ちはあるけれど、まだ未練やしがらみが残っている状態で、早く抜けたいのに、義理・情・責任感が足を引っ張っている段階です。
焦って行動するとトラブルになるので、まずは心を整えることが大切。

二爻:執之用黄牛之革。莫之勝說。
意味:しっかり縛っておけ。黄牛の革のように強く固く。

“黄牛の革”は堅く丈夫なものであり、心を決めてブレない態度を意味します。
周囲に引き止められても、自分の決意を曲げないこと。
退くと決めたら、情に流されず貫くのが吉。

三爻:係遯。有疾厲。畜臣妾吉。
意味:退こうとしているが、なお係わりがある。危ういが、小さくまとめれば吉。

まだ人間関係や義務に絡め取られている段階であり、完全には離れられないけど、波風を立てずに控えめに処理すれば吉。
“臣妾”は控えめ・補佐的な立場を表し、今は主役に出るべき時ではない。

四爻:好遯,君子吉,小人否。
意味:うまく退く。君子は吉、小人は否。

ここは退き方の分岐点で、君子(誠実な人)は潔く身を引いて吉。小人(執着する人)は未練たらたらで凶。
まさに「美しい撤退」を学ぶ段階です。

五爻:嘉遯,貞吉。
意味:立派な退き方をすれば、正しく吉。

嘉は「美しい・喜ばしい」という意味で、この段階ではもう状況を客観的に見ており、退くことが次の成功への“布石”になる。
つまり、「去ることが目的」ではなく「次を生むための整理」。

上爻:肥遯,无不利。
意味:ゆとりある退き方をすれば、すべてにおいて不利なし。

ここで完全に完成形。
「もう俗世の泥に関わる必要なし」という境地で、慌てて逃げるのではなく、余裕を持って退くこと。
あなたが退くことで、すべてが整う。

仕事は好きだが環境が悪い職場の引き際のまとめ

今回は、職場の環境が悪くて、モラルが低い社員にまれている相談者を占ってみました。
出た卦は、天山遯上爻であり、何の躊躇もせずに、この職場を去るという明快なものが出てきました。

あまりにも、そのまんまであり、書くことがなくなったため、天山遯の解説をしてみました。
天山遯の初爻では逃げるよりも隠れることを示していますが、爻が上に行くほど上手く距離を取って退くことが明確になっていきます。
日本の社会では物事に立ち向かうことを良しとするところがありますが、どうしても勝てない場面では逃げることも必要ということなのです。
退くことは敗北ではなく、次のチャンスを生む“余裕のある選択”なのです。

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