先日、わが家の母親の実家が墓じまいしました。
私の両親が実家の墓じまいの閉眼供養(魂抜き)に参加して、その後にお墓の撤去を行いました。
お骨は故郷の海に散骨をしました。
母の実家のことなので、私がどうこう言える立場ではないのですが、「性急過ぎたな」というのが正直なところです。
この記事では、墓じまいにかかった費用や、焦ってやるものではないデメリットを語っていこうと思います。
安易に墓じまいやお墓をいじることのデメリットについて
あなたはなぜお墓があるのか疑問に思ったことはあるでしょうか?
お墓はこれまでのご先祖様の存在を示す記録を刻むもので、子孫はご先祖様と向き合うためのものとなります。
人が亡くなると火葬をして骨が残りますが、お骨もその人のアイデンティティとなっています。
このお骨はお墓に収納したり、お寺の納骨堂に保管されているわけです。
また、墓相というものがあって、お墓によってその家が存続するか衰退するかが決まるものとなっているのです。
私は以前はカッツリ唯物論者だったこともあって、仏壇に向き合うこともせず、お墓参りもやっつけ感がありました。
40代くらいから考え方が変わり、毎朝、神棚に挨拶をして仏壇に手を合わせるようになりました。
そして、占いの勉強をするに当たって墓相を知ることとなります。
例えば、「〇〇さんの家は子供ができない」とか「△△さんの家は女の子ばかり生まれる」と言ったことをよく聞きませんか?
この理由というのも家相や墓相が強烈に影響しているのです。
それどころか、家族の不和や離婚、引きこもり、DV、各種依存症などの家庭問題もこれが影響している場合もあるのですね。
当然ながら、墓じまいをする行為も墓相で大きな影響が出ることは言うまでもありません。
私の母の実家の墓じまいの様子と費用
私の母の実家が墓じまいをすると言われて、とある日に閉眼供養(魂抜き)を行いました。
供養が終わった直後に墓石を撤去されました。
お骨は事前に祖父母の故郷で海洋散骨を行ったというところです。
墓じまいをするには閉眼供養と墓石の撤去、散骨の3つの手順が必要でそれぞれ費用がかかるというわけです。
その中でも墓石の撤去が一番費用がかかって、合計でだいたい100万円かかった模様です。
お墓参りは墓掃除
実は私は墓じまいの半年前にこっそりと母の実家の墓掃除をしていました。
何故かと言うと、お盆に母の実家のお墓参りをした時に、スルーできないほどお墓が汚れていたからです。
つるつるしている墓石全体が土ぼこりで茶色くなっていて、ザラザラしているところは苔で緑黒く変色していました。
あまりのお墓の汚れ具合に呆れつつも、こっそりと掃除をしたのです。
1回の掃除では綺麗にならず、合計3回墓掃除をして綺麗にしたのでした。
その半年後に墓じまいをすることになったのは当時は思ってもみませんでした。
我が家のお墓はお盆の墓参りの前に敷地の草むしりをしたり、お墓を拭いたりして綺麗にするのが恒例です。
以前は母が1人でしていたのですが、ここ10年は私も一緒に草を抜いたり墓石を水拭きして綺麗にするようになりました。
そういうこともあって、母の実家の墓参りをした時に、お墓の汚れ具合が見逃せないレベルだったのですね。
最近はお墓参りで「お供え物は持ち帰る」というルールが周知されています。
これはお供え物を放置すると鳥獣を引き寄せて墓地が汚れるという理由が大きいですね。
お供え物は持ち帰る人は多いですが、仏花は持ち帰らない人がわりかし多いですね。
これはその家の人が放置して行ったケースは少なく、親族の方がそのまま仏花を備えていくパターンが多いような気がします。
そのまま仏花が枯れた状態で放置されているのは見ていて痛々しいので、花もお供え物と同じように持ち帰った方がいいですね。
墓じまいをすることのデメリット
母親の実家で墓じまいすることになりましたが、その理由が「お墓を見るのが困難だから」という理由でした。
これは墓じまいの前年のお墓の放ったらかし具合から、仕方がないかと思いました。
外野から言っても仕方ないかもしれないですが、私はこう思います。
「墓じまいを決定する前に、親族に打診をしたほうが良かったのでは?」
と、思っています。
毎年、母は他の兄弟と一緒にそれぞれの家のお墓参りをしていたからです。
もしも本家でお墓の管理ができなくても、比較的近所に親族がいるのでお墓掃除くらいはできるからです。
こういう時こそ、一族で協力し合うことは難しくないと思ったからです。
何の打診もなく、「いついつ墓じまいするから」と、決定事項を告げられると、どうしようもありません。
墓じまいをすることのデメリットとして、これ自体が大きな費用やエネルギーを要するところです。
これは物事の変化には必然的にコストがかかります。
墓じまいで一番大きなデメリットになるとすれば「一族の結びつきが弱くなる」という点です。
お墓の役割として、ご先祖様の記録を残すものとなっていますが、墓じまいによってなくなります。
「一族の結びつきが弱くなる」という理由は、お墓がなくなることでお彼岸やお盆にお墓参りができなくなるからです。
これまで定期的に遠方からお墓参りをする理由で帰省することもなくなるのです。
日本では戦後から核家族化が進んで、コロナ禍により家族や親戚付き合いが阻害されるようになりました。
そういった意味では、家系とか家族の結びつきが弱くなるのは時代のせいと言ってしまえばそれまでですね。
墓じまいという行為は、そういった意味ではとどめを刺すような行為とも言えます。
そんなこともあって、墓じまいというのは自分の家だけで決めずに、親族にも打診して了解をもらってからするべきかと思います。
安易に墓じまいやお墓をいじることのデメリットのまとめ
今回は、私の母の実家が墓じまいをしたということで、私の思ったことを語りました。
お墓とは日常ではあまり密接に関わるものではないですが、その家の進退に関わる重要な機能があります。
墓じまいというのは、その最たるものなので安易にするものではないということです。
これを考えるときは、親族がおらず自分自身も墓参りが困難になった時ではないでしょうか。
もしも、墓じまいを考えた時には親族に一言打診をしてみて、了承をもらうことは必要だと思います。
親族が比較的近所に住んでいるならば、墓じまいするよりも協力をしてもらえる確率は高いと思います。
そのため、墓じまいをするには思った時から、まずは親族に相談することをしてみてください。
今回は非常にセンシティブなことを取り上げましたが、参考になれば幸いです。
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