占いをしていると、ときどき胸の奥でチクリと痛む瞬間があります。
カードを読み解き、卦をひもとき、相談者さんに丁寧に伝えているはずなのに──ふと心のどこかで「いや、これ当たり前の話じゃん…」と自分で思ってしまう。
そしてさらに怖いのは、相談者さんにも同じように「それって普通のことでは?」なんて思われていたら…というあの瞬間。
自信が揺らぐあの感覚、占い師なら一度は味わったことがあるはずです。
今回の記事では、ヤフー知恵袋に投稿されていた自信がないと感じる方を占ってみました。
案外、これは占い師あるあるで、私自身も時折同じことを思います。
自信のない占い師を易で占ってみた結果
タロット占いをお願い致します。
私自身も占いはするのですが、どうも自信がもてません。
私に足りないものは何でしょうか
また、捨てるものなどありましたら教えてほしいです。
宜しくお願い致します。
この相談者は年齢は30代から40代の女性ってところでしょうか。
占いをしているようですが、自分の占いに自信が持てないということです。
この方は自分に足りないことと、いらないものが何かを知りたがっています。
普通は、自分に足りないものに目を向けるものですが、自分の余分なものを気にかけるところは流石といったところです。
例えば、いらないこだわりを持っているなら早く捨てた方がいいからです。
その背景を踏まえて易で占ってみたところ、水沢節上爻が出ました。
この卦は節という字から節度や節操、節約など、物事を制御することがテーマとなっています。
しかし、上爻は節度を守りすぎて窮屈な状態を示しています。
上爻の爻辞を翻訳すると「苦しい節度。正しくても凶。悔いはない。」となっています。
これをこの件に当てはめると、この占い師の自信のなさというのは「自分で自分を縛るような厳しさを持っている」となります。
これは完璧主義と言えるかもしれないですね。
つまり、この方に言えることは、「もっと気楽に行こうぜ!」ということになります。
占いはパターンの積み重ねという側面もありますが、タロットカードや易占いといった卜術では相談者の背景と出た結果を結びつけるにはインスピレーションが必要となります。
カードの絵柄や方向、易の出た卦というのは超抽象化されたものであり、これを相談内容に合わせて言語化していく必要があります。
もしかすると、言語化について自信がないのかと思ったので、ヤフー知恵袋みたいな場所で数稽古することもオススメしておきました。
私自身も易占いをしていて、ずっと卦辞や爻辞を見ていてもなかなか覚えられないため、実際にヤフー知恵袋での練習を繰り返したことで明らかに実力が上がっていることを実感していたからです。

相談者からの返信から悩みが判明しました
ご丁寧な回答をありがとうございます。
「自分に厳しい」との事。
私は、何かに打ち込んだ時は時間が経つのも忘れて没頭する事があります。
自分が納得いくまでやり続けるのですが、周囲には努力しないで簡単にこなしてしまうと言われてしまいます。
自分は承認欲求が強いとは思いませんが、もっとやらなくはいけないのかな
と思ってしまい悲しくなります。
長文ですみません
私の回答に相談者から返信が来ました。
相談者の返信から私の回答はすこしズレていたようでした。
この方は何かに打ち込む時は時間を忘れて没頭するくらいの集中力があるとのことでした。
一番の悩みというのが、占いが努力しないでサラッとできていることを言われていることが気がかりのようです。
これを知って、「えぇ、なんて羨ましい悩みなんだ!」って思いました。
占い師に限らず、プロというのは難しいことをサラッと事もなげにやることが重要です。
そんなことを言う人には「じゃあ、お前やってみろよ!」っていう気持ちになりますね。
とはいえ、これは悩みでもなんでもなく相談者の大きな強みなんですよね。
私が占って水沢節上爻というのも、そういったストイックさがむしろ邪魔してるのではないかと思ったのですね。
占いの探求をして時間を忘れて没頭することは全然やっていいのですが、他人の言動に左右されなくてもいいということなんですね。
自信のない占い師を易で占ってみた結果のまとめ
今回はヤフー知恵袋に投稿されていた、自分の占いに自信がないという占い師を占ってみました。
私自身も勢いで占い師を始めましたが、今思うと手相一本で実際に占いをすると答えに窮することがよくありました。
それから手相と易占いをすることで占いの守備範囲が増えて自信が出てきました。
この相談者はそういうことではなく、難しいことをサラッと簡単にやっていることを指摘されて自信喪失していたようです。
これは、欠点のはずはなくむしろその人の強みであり、難しいことを簡単にできることはプロの所作なのです。
そこで、今回出た水沢節上爻が示すとおり、自分で自分を縛ることなくもっと気楽にいくことで自信が出てくるのです。

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